SP
資格ペディア

ロジスティクス経営士・管理士(JAVADA)

ロジスティクス経営士・管理士(JAVADA)
ビジネス・経営難易度: ★★★☆☆更新日: 2026年4月2日
合格率: 約45〜60%(管理士)
勉強時間: 約80〜200時間
受験料: 7,700円(管理士)/ 11,000円(経営士)

ロジスティクス管理士・経営士 — ビジネスでどう活きるか

物流の現場を知っている人と、物流を経営として見られる人——この差は、ビジネスの現場でじわじわと効いてくる話なんですよね。配送コストを削減したい、在庫を減らしたい、欠品を防ぎたい——現場で感じているこれらの課題は、実はロジスティクスの体系的な知識で整理できることが多い。

中央職業能力開発協会(JAVADA)が認定するロジスティクス管理士・経営士は、物流業界で国内最大級の認知度を持つ民間資格だ。製造業・流通業・物流業・卸売業の担当者から管理職まで幅広く取得されており、採用・昇格基準への活用が増えている。

管理士は物流現場の実務管理者レベルの知識(倉庫管理・輸配送・在庫管理・コスト管理)を問い、経営士は経営幹部レベルのロジスティクス戦略・グローバルサプライチェーン設計・DX推進まで範囲が広がる。Eコマースの拡大やサプライチェーンの複雑化を背景に、物流・SCM担当者の専門スキル証明として需要が高まっている資格だ。

受験資格・申込方法

受験資格の制限はない。管理士・経営士とも誰でも受験できる。ただし、管理士の内容が経営士試験の前提となっているため、物流未経験者は管理士から順に取得することを推奨する。

試験は年2回(6月・11月)、全国主要都市の会場で実施される。一部コースはeラーニング受講と試験がセットになったコース形式を選択できる。

資格 受験料(税込)
ロジスティクス管理士 7,700円
ロジスティクス経営士 11,000円

申込はJAVADAのウェブサイトから行う。eラーニングコースを選ぶ場合は別途受講料が発生するため、事前に確認が必要だ。

試験内容と合格基準

ロジスティクス管理士

項目 内容
試験形式 択一式・記述式
試験時間 180分
合格基準 各科目60%以上かつ総合70%以上

ロジスティクス経営士

項目 内容
試験形式 択一式・記述式・論述式
試験時間 180分
合格基準 各科目60%以上かつ総合70%以上

主な出題範囲

分野 管理士 経営士
ロジスティクス基礎
輸配送管理
在庫・倉庫管理
物流コスト管理
国際物流・貿易
サプライチェーンマネジメント
物流戦略・DX ×
グリーンロジスティクス

管理士は輸配送・倉庫・在庫・包装の4大機能と物流コストの把握・改善が中心。経営士はSCM全体最適・物流KPI設計・3PLの活用戦略・グローバル対応まで問われる。記述式・論述式問題では、知識を体系的に整理して文章化する力も試される。

難易度と学習プラン

資格 合格率の目安
管理士 約45〜60%
経営士 約30〜45%

物流の実務経験がある受験者が多く、現場知識があると有利だ。ただし、法令(倉庫業法・貨物自動車運送事業法・貿易関連法規)など暗記が必要な範囲もあるため、実務経験だけでは全カバーできない点に注意が必要だ。

社会人向けスケジュール例

プロフィール 目安期間 1日の学習量
管理士(物流経験3年以上) 2〜3ヶ月 60分程度
管理士(物流初学者) 3〜5ヶ月 60〜90分
経営士(管理士の延長) 4〜6ヶ月 60〜90分

学習のポイントはここが肝なんですよね——択一式だけでなく記述・論述の練習を別途行うこと。現場で「当たり前にやっていること」でも、それをキーワードを使って文章にまとめるのは、やってみると意外と難しい。重要概念(3PL・VMI・クロスドッキング等)を自分の言葉で説明できるまで練習することが、合格ラインとの差を埋める最大のポイントになる。

また、物流コスト計算(輸配送コスト・保管コスト・在庫金利)の計算問題は繰り返し演習して手順を確実に身につけること。物流法令の重要条文は早期から暗記に取り組むのが定石だ。

テキスト・通信講座の選び方

おすすめ教材

  • 「ロジスティクス管理士・経営士 公式テキスト」(JAVADA)— 試験範囲に対応した公式認定テキスト。2〜3分冊構成で、これが学習の軸になる
  • 「物流管理ハンドブック」(日通総合研究所)— 物流実務の全体像を把握するための標準参考書
  • 「SCMの基本」(湯浅和夫著)— サプライチェーンマネジメントの基礎を平易に解説。経営士レベルの視野拡大に有効

通信講座について

JAVADAが提供するeラーニングコースは、受講から試験受験までがセットになっており、学習スケジュール管理が難しい社会人には取り組みやすい形式だ。物流の基礎知識がまったくない場合はeラーニングコースでの体系的なインプットが効率的で、実務経験者は公式テキスト+過去問の独学で合格圏に入れることが多い。

キャリアへのインパクトと次のステップ

ロジスティクス管理士・経営士の取得者が評価されるのは、「物流を言語化できる人材」として動けるかどうかだ。現場の問題を数値で整理し、改善案を提案できる——これが資格取得で得られる最大の価値だ。

昇格・採用基準への活用が増えており、製造業・流通業では経営士以上を部長職の昇格要件に組み込む企業も出てきている。SCM担当者・物流管理職・3PL事業会社での営業職など、物流を専門領域として扱うキャリアで有効に機能する。

次のステップとして相性がいいのは以下の資格だ。

  • 通関士:輸出入の手続きを担う国家資格。国際物流に携わる場合のロジスティクス経営士との組み合わせとして有効
  • 物流管理士(日本物流管理協議会):JAVADAとは別団体による物流管理の資格。物流系資格の幅広いカバーとして
  • 乙種危険物取扱者:倉庫・物流現場で危険物を扱う場合に必要な国家資格
  • 中小企業診断士:経営全体の文脈でサプライチェーン最適化を提言したい場合のステップアップ
ロジスティクスJAVADA物流サプライチェーンビジネス資格