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日本茶インストラクター

日本茶インストラクター
食・料理難易度: ★★★★☆更新日: 2026年4月3日
合格率: 約35%
勉強時間: 約150〜300時間(4〜6ヶ月)
受験料: 22,000円(税込)/ 第一次試験免除者は11,000円

日本茶インストラクターってどんな資格?

急須で丁寧に淹れた煎茶の最初の一口——その香りの立ち方、水色の深さ、甘みと渋みのバランスを「言語化できる人」はどれくらいいるだろうか。日本茶インストラクターは、その「言語化」を仕事にする専門家の資格だ。

NPO法人日本茶インストラクター協会が1999年に創設したこの資格は、日本茶の産地・製法・品種・歴史・文化から鑑定技術まで、日本茶に関するあらゆる知識と実技を身につけた専門家を認定する。合格率は約35%——食の資格の中でも明確な難関レベルで、筆記試験100問(3時間)に加えて、実際の茶葉を使った「茶鑑定」というハンズオンの実技試験が課される。

茶業関係者・和食料理人・茶道関係者・カフェスタッフなど、日本茶を仕事で扱うプロフェッショナルが多く受験しているが、「日本茶の魅力を次の世代に伝えたい」という文化的動機で受験する人も少なくない。

何を学ぶ?試験の中身

試験は**第一次試験(筆記)と第二次試験(実技)**の2段階で構成されている。

第一次試験(筆記)

項目 内容
試験日 毎年11月上旬(例年第2日曜日)
申込期間 9月中
受験料 22,000円(第一・二次試験込み)/ 第一次免除者は11,000円
出題数 100問(五択マークシート)
試験時間 3時間
試験会場 札幌・東京・静岡・名古屋・京都・福岡・鹿児島(7会場)

第二次試験(実技)

項目 内容
試験日 翌年2月上旬
内容 茶鑑定 + インストラクション実技

茶鑑定は、複数の日本茶サンプルを外観・香り・水色・味の4項目で評価し、種類や産地を判別する実技。茶業従事者でも難しいとされる、感覚を伴う高度な内容だ。インストラクション実技は、日本茶の知識を一般消費者にわかりやすく伝えるプレゼンテーション能力を審査する。

筆記で問われる主なテーマ

テーマ 内容
日本茶の種類 煎茶・玉露・抹茶・ほうじ茶・玄米茶・番茶・玉緑茶の特徴と違い
製造工程 摘採→蒸し(または釜炒り)→揉捻→乾燥の各工程、蒸し製と釜炒り製の違い
産地と品種 静岡・宇治・鹿児島・狭山等の産地特性、やぶきた・さえみどり等の品種特徴
歴史 鎌倉時代(栄西)〜江戸(永谷宗円)〜明治の近代茶業までの変遷
機能成分 カテキン・テアニン・カフェインの含有量と健康への影響(煎茶・玉露・抹茶の比較)
茶業・流通 荒茶・仕上げ茶の違い、茶市場の仕組み
世界の茶 中国茶・紅茶との比較、世界の生産・消費動向

取得までの道のり

年1回の試験スケジュールを逆算して動く必要がある。

ステップ 内容
申込 9月中に公式サイトから申込(22,000円)
学習(4〜6ヶ月) 申込後からすぐ開始。公式テキスト+実際に日本茶を飲む体験を並行
第一次試験 11月上旬に全国7会場で受験
第二次試験対策 11月〜翌1月の約3ヶ月で茶鑑定・プレゼン練習
第二次試験 翌年2月上旬に受験
資格取得 合格後に資格認定証が発行される

受験資格は試験当日(翌年4月1日時点)で満20歳以上であること。学歴・実務経験の制限はない。

合格率と難易度のリアル

合格率約35%は「本気で学んだ人でも3人に1人が落ちる」水準だ。

第一次試験の100問・3時間という出題量は他の食の資格と比較しても突出しており、産地×品種×製法の組み合わせを詳細に理解していないと、五択の「どっちが正解か」で迷う問題が連続する。また歴史問題は年代と人物名・出来事を正確に結びつける必要があり、「なんとなく知っている」では点が取れない。

第二次試験の茶鑑定はさらに難しい。嗅覚・視覚・味覚を総動員して茶葉を評価する技術は、実際に何度も飲み比べを重ねた経験が必要で、机上の学習だけでは対応できない。茶業従事者でも「鑑定で落ちた」という話は珍しくない。

上位資格として**「日本茶師」**が存在し、インストラクターとして経験を積んだ後に受験できる。

おすすめの教材・講座

  • 日本茶インストラクター協会 公式テキスト: 試験範囲の全てをカバーした唯一の基本教材。協会公式サイトから購入できる
  • 協会の認定通信講座(4〜6ヶ月): 独学も可能だが、カリキュラムが試験に合わせて設計されており効率的。第二次試験対策も含む
  • 「日本茶の図鑑」(マイナビ出版等): 産地・品種・製造工程を写真で視覚的に学べる補助書籍
  • 産地別の日本茶の飲み比べ: 静岡・宇治・鹿児島・狭山の同じ品種を並べて飲むと、産地特性の違いが身体に入る。茶鑑定対策として必須

この資格を活かすには

日本茶インストラクターを取得した人たちが実際に活躍している場面は多岐にわたる。

活用シーン 内容
茶業(茶農家・製茶工場・茶商) 専門知識の体系化と対外的な信頼性向上
和食料理人・料亭スタッフ 食後茶・料理とのペアリング提案に活用
茶カフェ・日本茶専門店の開業 専門家としての差別化ポイントに
インバウンド対応 外国人観光客への日本茶文化の説明・解説
食育・教育活動 学校や公民館での日本茶の魅力発信イベント

年1回しか受験機会がない分、合格したときの価値も大きい。取得者の数が限られており、日本茶の専門家として活動する際の信頼性は高い。

関連資格

  • 日本茶師(日本茶インストラクター協会): 直接の上位資格。インストラクターとして活動した後のステップ
  • 茶道資格(裏千家・表千家等): 茶の文化的側面を深める伝統文化系資格
  • 紅茶検定: 紅茶の専門知識資格。日本茶と紅茶を両方学ぶ飲料通向けの組み合わせ
  • コーヒーマイスター(SCAJ): 飲料系資格の幅を広げる定番の並列取得候補
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