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ITIL 4 Managing Professional(MP)

ITIL 4 Managing Professional(MP)
コンサルティング・士業難易度: ★★★★☆更新日: 2026年4月2日
合格率: 各モジュール:約60〜70%(推定)
勉強時間: 約200〜350時間(4モジュール+Strategist合計)
受験料: 各モジュール:約60,000〜80,000円程度

ITIL 4 Managing Professional(MP)の概要

ITILを「知っている」人と「使える」人の間には、大きな壁がある。その壁を超えることを証明するのが**ITIL 4 Managing Professional(MP)**だ。

ITIL 4 Foundationが「ITILとは何か」を理解するための入門資格であるのに対し、MPはITILのフレームワークを現場で実装・活用するための「実践者資格」に位置する。PeopleCert(旧AXELOS)が管理するITIL 4の認定体系において、最もよく知られる上位資格だ。

Managing Professionalの名が示すとおり、IT部門のマネージャー・ITコンサルタント・SIerの上位職が保有することで、「ITサービスの設計〜デリバリー〜継続的改善を実践できる人材」として評価される。

ITIL 4 認定体系 概要
ITIL 4 Foundation 入門。SVS・SVC・14プラクティスの基礎知識
ITIL 4 Specialist(4モジュール) 実践レベル。各専門領域の深化
ITIL 4 Strategist 上位リーダー向け。戦略的ITサービス管理
Managing Professional(MP) 上記3点(Foundation+4Specialist+Strategist)の取得で認定
Master MPを含む全認定取得後、実務での適用事例評価で認定

対象者と前提知識

ITサービスの「設計・実装・改善」に実際に携わる人向けの資格だ。

対象者

  • SIerでSLM(サービスレベル管理)やインシデント管理の仕組みを構築・改善している人
  • ITコンサルタントとしてクライアントのIT組織設計に関わっている人
  • 社内IT部門のITSMプロセス担当・ITSM責任者
  • ITIL Foundationを取得済みで、さらに深く学びたい人

前提知識

ITIL 4 Foundationの合格が前提条件となっている(各SpecialistモジュールはFoundation取得者のみ受験可能)。

Foundationを取得済みであれば、SVS(サービスバリューシステム)・SVC(サービスバリューチェーン)・4つの側面・7つの指導原則の基礎概念は理解している前提で学習を進められる。


出題範囲と試験形式(各モジュール)

Managing Professionalは以下の4つのSpecialistモジュール + 1つのStrategistモジュールの計5試験を取得することで認定される。

4つのSpecialistモジュール

モジュール 略称 主な内容
Create, Deliver and Support CDS ITサービスの設計・デリバリー・サポートの統合管理
Drive Stakeholder Value DSV 顧客・ユーザー・利害関係者のエンゲージメントと価値共創
High Velocity IT HVIT アジャイル・DevOps・クラウドを活用した高速ITデリバリー
Direct, Plan and Improve DPI ITサービス管理の方向性・計画・継続的改善

ITIL 4 Strategist: Direct, Plan and Improve

4つのSpecialistと別に取得が必要。ITサービス戦略の方向性設定・組織全体のリーダーシップ・継続的改善文化の構築が主要テーマだ。

各試験の形式

項目 内容
形式 多肢選択式
問題数 40問(各Specialist)/ 40問(Strategist)
試験時間 90分
合格基準 70%以上(28問以上正解)
言語 英語(一部日本語対応)

Foundation(65%・26問)より合格基準が高く、問題も応用力を問う形式になっている。


合格率・難易度の分析

公式の合格率は公開されていないが、各モジュールで60〜70%程度と推定されている。

比較資格 難易度 特徴
ITIL 4 Foundation ★★★☆☆ 基礎概念の理解。独学可能
ITIL 4 Specialist(各) ★★★★☆ 応用問題。実務との対応理解が必要
CISSP ★★★★★ セキュリティの最高峰。実務経験必須
PMP ★★★★☆ プロジェクト管理の国際資格

Foundationと比べると難易度は上がるが、公認トレーニングを受講することで体系的に学べる構造になっている。独学でも過去問・公式ガイドブックがあれば合格可能だが、各モジュールの内容が実務に根ざしているため、「ITILを知っている」だけでなく「実務でどう使うか」まで考えないと問題文の意図を読み解きにくい。


効率的な学習アプローチ

推奨する取得順序

全5試験を取得する必要があるが、取得順序に制約はない。学習効率を考えると以下の順序がおすすめだ。

  1. CDS(Create, Deliver and Support) — ITIL実務の基幹。Foundationの知識と最もつながりやすい
  2. DPI(Direct, Plan and Improve) — 継続的改善のフレームワーク。Strategistとも重複範囲がある
  3. DSV(Drive Stakeholder Value) — 顧客・利害関係者の視点。サービスデスク担当者に馴染みやすい
  4. HVIT(High Velocity IT) — DevOps・アジャイル連携。クラウド・DevOps経験者にはとっつきやすい
  5. Strategist(DPI) — 上位資格。DPIの後に受けると学習内容が連続する

学習方法と費用感

方法 費用 効果
公認トレーニング(各モジュール) 80,000〜150,000円 高い。試験付きコースが一般的
公式ガイドブック(英語) 各5,000〜8,000円 独学の基本テキスト
模擬試験問題集 各3,000〜5,000円 試験直前対策

5試験全てを公認トレーニングで受けると、費用は50〜75万円に達する。会社の研修費用として申請するか、個人では費用対効果を考えて選択的に独学を組み合わせるのが現実的だ。


取得後のスキルマップ

Managing Professionalが証明すること

MPは「ITサービスを設計し、実装し、継続的に改善できる実践者」であることの証明だ。各モジュールを取得する過程で、ITSMの全領域(デリバリー・顧客管理・高速IT・計画・改善)を体系的に習得している。

組み合わせで評価が上がる資格

資格 組み合わせの意図
ITIL 4 Foundation → MP 段階的なITIL深化。SIer・ITSM担当のキャリアパス
PMP(Project Management Professional) プロジェクト管理 × ITサービス管理。ITコンサル・上位職向け
AWS / Azure クラウド資格 クラウド運用 × ITSM。HVITモジュールとの相性が特に良い
CISSP セキュリティ × ITSM。SOC・CSIRT × サービス管理で最強組み合わせ

上位キャリアへのインパクト

ITIL MPは、IT部門のディレクター・ITサービスマネージャー・CIOへのキャリアパスで評価される資格だ。特に欧米系の外資IT企業・コンサルティングファームでは、ITIL MPが上位管理職の選考基準に入ることがある。日本では大手SIerやグローバルIT企業での転職・昇格の際に差別化要素になっている。

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