ハングル能力検定

語学更新 2026年8月12日
ハングル能力検定
合格率 / Pass rate
第65回(2026年春季)実績 5級78.2% / 4級71.3% / 3級43.6% / 準2級25.9% / 2級28.1% / 1級12.6%
勉強時間 / Study
約40〜80時間(4級)/ 約200〜400時間(2級)
費用 / Fee
4,300円(5級)〜11,000円(1級)※2026年春季第65回から改定

ハングル能力検定(ハン検)の全体像を3分で掴む

ハングル能力検定(通称「ハン検」)は、特定非営利活動法人ハングル能力検定協会が実施する、日本で初めての韓国・朝鮮語検定試験です。協会は1992年10月に設立され、第1回試験は1993年6月に行われました。2026年春季の第65回までの累計は、出願者575,140人・受験者510,007人・合格者317,037人(協会公表。この累計には第18〜25回に実施されていた準1級の分も含まれます)。

級は5級・4級・3級・準2級・2級・1級の6段階です。年2回、春季は6月第1日曜、秋季は11月第2日曜に実施されます。1級だけは1次試験(聞きとり・書きとり+筆記)の合格者に、3週後の日曜日に2次試験(面接)があります。これとは別に、自宅のパソコンで受けるオンライン試験(入門級・IBT5級)が年2回あります。

協会は、ハン検の特徴を「日本語での自然な対訳までを出題範囲とする」点に置いています。韓国政府が実施するTOPIK(韓国語能力試験)が国際標準の試験であるのに対し、ハン検は日本語話者向けに設計されている、という違いです。どちらを受けるかは目的次第で、私は「韓国での進学・就労の要件に使うならTOPIK、国内で学習の到達度を測って積み上げるならハン検」という整理で案内しています。

なお1級の合格者は、全国通訳案内士試験の韓国語筆記試験が免除されます。

2026年に入って変わった点が3つあります。

  1. 検定料が2026年春季第65回から改定されました(協会の告知は2026年1月。理由として円安・物価高騰による資材運搬費・印刷費・会場使用料・人件費の増加を挙げています)。
  2. 第65回試験問題から、一部の出題形式と設問が変更されました。ただし各級の「レベルの目安と合格ライン」に変更はなく、既刊の公式テキスト「ペウギ」(5級・4級・3級・準2級)や過去問題集はそのまま使えると協会が明記しています。
  3. 2026年6月から「ハン検1級マイスター」認定制度が始まりました(後述)。

Step 1: 受験資格・検定料と申込の流れ

受験資格に国籍・年齢・学歴などの制限はありません。

検定料(税込・単願)

検定料
1級 11,000円
2級 8,000円
準2級 6,800円
3級 5,800円
4級 4,800円
5級 4,300円

検定料(税込・併願) — 併願できるのは隣接する級の組み合わせだけで、願書1枚で一括して申し込みます。

組み合わせ 検定料
1級・2級 19,000円
2級・準2級 14,800円
準2級・3級 12,600円
3級・4級 10,600円
4級・5級 9,100円

申込はオンライン(協会サイト)と郵送の2通りで、受付期間が異なります。第66回(2026年11月8日)の場合、オンラインは8月7日〜10月5日、郵送は8月21日〜9月30日(消印有効)で、いずれも本ページの確認時点で受付中です。締切の差は5日ですが、受付の開始が郵送だけ2週間遅いので、早く動きたいならオンラインです。書店・生協での検定料払込は2022年に終了しています。支払いはクレジットカード・コンビニ・PayPayから選べますが、領収書が出るのはコンビニ払いだけです。

会場は先着で埋まります。 原則として居住地の会場を選びますが、定員に達した会場は締め切られ、希望者が収容数を超えると別会場へ振り分けられます。会場によって受付を早期終了する場合もあります。確定した会場は受験票(圧着ハガキ)で通知されるので、届いたらすぐ開封して確認してください。第66回は10月21日発送予定です。

受ける級によって会場が限られる点にも注意が必要です。 第66回の会場一覧では、全級を実施する会場と、準2級〜5級まで(あるいは2級〜5級まで)しか実施しない会場が混在しています。1級・2級を受けるつもりなら、申し込む前に自分の受験地でその級が実施されるかを確認してください。

団体側の締切は個人と別で、第66回では準会場申請が9月18日、グループ割引が9月25日でした。障がいのある方の受験特別措置の申請枠も用意されています。

オンライン試験(入門級・IBT5級)は完全に別枠です。 上の日程・受付期間とは無関係で、次回は2027年1月17日(日)、受付は2026年12月1日〜2027年1月6日、申込は協会サイトからのみ。検定料は入門級1,500円・IBT5級4,300円・併願5,800円(別途オンライン決済手数料)。常時インターネットに接続されたPCが必要で、スマートフォン・タブレットでは受験できません。 結果は試験終了後すぐに受験履歴ページで確認できますが、入門級は合格カードが発行されません。

Step 2: 出題範囲と合格ラインの急所

全級とも100点満点で、聞きとり40点(30分)+筆記60点という配点です(1級のみ「聞きとり・書きとり」40点)。合格点は級によって2段階に分かれます。

筆記の時間 合格点 必須得点(これを下回ると総合点が足りていても不合格)
5級 60分 60点以上 なし
4級 60分 60点以上 なし
3級 60分 60点以上 聞取12点/筆記24点
準2級 60分 70点以上 聞取12点/筆記30点
2級 80分 70点以上 聞取16点/筆記30点
1級 80分 70点以上 聞取・書取16点/筆記30点

この「必須得点」が、ハン検で最も見落とされやすい関門です。 たとえば準2級は、総合で70点を超えていても筆記が29点なら不合格になります。得意な聞きとりで稼いで筆記を薄く済ませる、という戦い方が通りません。

5級・4級には必須得点がありませんが、遅刻などで聞きとり試験を受けられず筆記だけ受験した場合は、初級でも不合格になります。聞きとりと筆記の間に休憩はありません。

解答はマークシート方式です。2級は設問文そのものが韓国・朝鮮語になり、1級はさらに記述式の解答が加わります。出題語彙は協会の『合格トウミ[改訂2版]』が基準で、5級はすべてこのリスト内から出題され、4級〜2級はリスト外からの出題が5%以内に収まる設計です。

1級の2次試験は約15分の面接で、S・A・B・C・Dの5段階評価のうちS・A・Bが合格。面接は原則として東京・大阪・福岡で行われます。2次で不合格または欠席となった場合、次回・次々回のうち一度に限り、所定の手続きと1次免除検定料5,000円の納入で1次試験の免除を受けられます。

Step 3: 試験当日と合格後にできること

時間割は午前と午後に分かれます。 第66回では、午前が2級・3級・5級(集合10:10)、午後が1級・準2級・4級(集合13:40)。隣接級の併願が成立するのは、この振り分けのおかげです。

持ち物は、受験票(縦4cm×横3cmの顔写真を貼付)、HB以上の黒鉛筆またはシャープペンシルと消しゴム(サインペンは不可)、顔写真つきの身分証明書、そして腕時計です。教室に時計が設置されていない場合があり、腕時計以外の時計は使えません。 空調の効き方が読めないので、服装で調整できるようにしておきます。

集合時間は試験開始の20分前で、そこから事前説明が始まります。遅刻した場合、理由を問わず聞きとり試験中の入室は認められません。聞きとり終了後、筆記の開始直後の一度だけ、係員の指示で入室できます。

正答は全級の試験終了後、当日中に協会のホームページとSNSで公開されます。成績通知票は、第66回では1級1次が11月18日、2級〜5級と1級2次が12月2日の発送予定。2級〜5級と1級2次の合否は、12月2日から12月18日までオンラインの合否照会ページでも確認できます(13桁の受験者コードが必要)。

合格後の使い道としては、まず1級合格者の全国通訳案内士試験(韓国語)の筆記免除があります。加えて2026年6月から始まった「ハン検1級マイスター」制度では、1級の合格回数に応じて次の認定を受けられます。合格回数は第1回ハン検から通算されます。

称号 条件 主な特典
ゴールド(금) 1級に10回合格 認定カードと認定証、年1回の1級受験料免除
シルバー(은) 1級に5回合格 認定カード、年1回の1級受験料50%割引
ブロンズ(동) 1級に3回合格 認定カード、年1回の1級受験料30%割引

いずれの称号にも、協会の講演会などイベントへの招待が付きます。

数字で見る難易度(第65回・2026年春季の実績)

出願者 受験者 合格者 合格率 全国平均点
1級 100 87 11 12.6% 48点
2級 378 327 92 28.1% 60点
準2級 1,034 915 237 25.9% 58点
3級 2,220 1,931 841 43.6% 56点
4級 2,605 2,220 1,583 71.3% 68点
5級 2,129 1,813 1,417 78.2% 77点
合計 8,466 7,293 4,181 57.3%

この表から、窓口として2つ申し上げます。

1つめ。壁は3級と準2級の間にあります。 合格率が43.6%から25.9%へほぼ半減するだけでなく、合格点が60点から70点へ上がり、筆記の必須得点も24点から30点へ引き上げられます。3つが同時に動くので、体感の落差は数字以上です。

2つめ。準2級の全国平均点58点は、合格点70点を12点下回っています。 3級は平均56点に対し合格点60点で差は4点。つまり準2級から上は「受けに来た人の平均が合格ラインに届いていない」領域に入ります。準2級を受けるなら、過去問で70点を安定して超えてから出願するほうが、結果的に近道になるはずです。

なお第65回では2級(28.1%)のほうが準2級(25.9%)より合格率が高く出ていますが、これは単回の数字なので、上下が逆転したと考えないでください。 差は2.2ポイントで、2級の受験者は327人しかおらず誤差の範囲に収まります。加えて2級の受験者は準2級を通過してきた人が中心である一方、準2級には初挑戦の層が多く含まれるとみられ(受験者数は準2級915人に対し2級327人)、そもそも母集団の性質が違います。

参考までに、2024年の第61回で準2級に92点(聞きとり40点・筆記52点)で合格した方の公開記録があります(note「ハン検準2級合格のために勉強したこと」メガネのじょーじ氏/TOPIK6級も保持)。単語集は一語ずつ覚えるより何周も目を通すほうが定着すると考えて繰り返し、家事をしながら音声を聞いたとのこと。過去問は2冊で計4回分。聞きとり専用の教材は買わず、日常的にYouTubeで韓国語に触れて対応したそうです。ただしその方でも、過去問の音声を初めて聞いたときには「普段聞いている韓国語(…)とは発声やイントネーションが異なるので、耳に入りにくい感じがして、ちょっと焦りました」と書いています。そして試験の直前に、聞きとり音声を通しで2回聞いて耳を慣らしたとのこと。日常的に韓国語を聞いていることと、試験の音声に耳が合っていることは別だ、という実例として読めます。

出典と確認日

本ページの検定料・日程・願書受付・会場・時間割・配点・合格ライン・必須得点・第65回の実績・1級マイスター制度・通訳案内士試験の免除・オンライン試験については、2026年8月12日に以下のハングル能力検定協会の公式ページで確認しています。

受験者の記録の引用元は note「ハン検準2級合格のために勉強したこと」 です。学習期間の目安は上記の出典に含まれない当サイトの見立てです。日程・検定料・会場は回ごとに変わるため、出願の前に必ず協会の実施要項でご確認ください。

ハングル能力検定韓国語語学検定言語